メディカルチェックは、治療を要する病気を発見したり、現状を改善するために必要なことを認識するのに役立つ。詳しい内容として、まず問診や診察で過去や現在の病歴や服薬状況、家族などの病歴を見つつ、触診や聴診で異常がないかどうかを確かめる。そして血圧測定をはじめ、血液や尿の検査・身体測定・心電図・レントゲン検査・呼吸器機能検査など幅広い検査を行う。
これらの検査は、会社勤めをしている人であれば定期健康診断で行うことになるだろう。自営業の方などは役所から案内される検診で受けることが可能だ。また、年齢などにより省略される検査もある。
メディカルチェックで出た結果は、医療関係者と一般の人では受け止め方に乖離が生じるケースが多いため注意が必要だ。特に仕事をしている人は忙しいこともあり、自覚症状を感じなければ、医療機関を受診したり生活を改めることをせずに病状を悪化させてしまいがちだ。それに検査項目に特に問題がないと自分は健康だと過信しやすい。
さらに、メディカルチェックを毎回別の医療機関で受けることで、比較検討の機会を失ってしまい、病気の発見が遅れるケースもある。メディカルチェックは、すべての健康状態を反映しているものではない。とはいえ、メディカルチェックで指摘された項目は、今後の自分の健康を左右する重要な数値であることには違いない。各々がそれを自覚し、健康意識を高め、必要に応じて指示された検査や治療を早急に受けることが大切だと言える。