メディカルチェックとは、人の身体の状態をくまなく測定する医学的検査のことだ。具体的には、血圧検査・体温測定・尿検査・血液検査・心電図検査・身体測定などの項目がある。医師が診察をする前に、患者のメディカルチェックを行うのは看護師の役割だ。予めメディカルチェックを行うことによって、患者の状態をより詳細に知ることができる。
もし血圧が高い場合は、生活習慣病の可能性があるため要注意だ。体温が平熱より高い場合は、インフルエンザなど感染症の罹患が考えられる。さらに、尿検査や血液検査、心電図検査は疾患を見つけるきっかけとなる。こうしたメディカルチェックを定期的に実践すれば、患者の発病を未然に防げる確率はグンと上がるだろう。
看護師の役割は、患者がリラックスしてメディカルチェックを受けられるように十分に配慮することだ。実際、ほとんどの患者が医療機関で検査を受けることに対して、不安や恐怖心を抱くものだ。患者が緊張すると、検査の数値にも影響が出る。特に血圧は精神的なストレスの影響を受けやすく、高い数値が出やすい。こうした背景を考慮し、声掛けをしたり、笑顔で接したりして患者の気持ちをやわらげることを心がけよう。
他に、血液検査の注射に対して苦手意識を持つ患者もいる。そんな患者が動揺しないよう、採血の注射をする際は手早く済ませることが大切だ。何度も採血をやり直すと、患者の気分を害してしまうため、採血の技術はマスターしておきたいところだ。
高齢化や医療費問題を抱える日本では、国全体で予防医療に力を入れている。そんな中、メディカルチェックは必要不可欠な医療として、さらに活発化していくことだろう。予防医療に貢献したい看護師は、ぜひメディカルチェックを行う現場を検討してみると良い。その際は、メディカルチェックの種類や概要を把握しておくことをおすすめする。